希望者全員が行ける社費留学制度

目次

    有能な人材に海外留学の機会を

     欧米の著名大学院の学費高騰を受け、日本から海外の大学院に留学するには、裕福な家庭に生まれるか、社費留学制度を提供するごく限られた企業に入社するしかなくなりつつあります。社費留学も希望者が全員行けるわけではなく、社内選考を突破し、一握りの社費留学生に選ばれる必要があります。どちらのルートにしても、誰にでも公平にチャンスが与えられているわけではありません。英語が堪能で、著名な大学院に合格できる能力を持った人材であっても、チャンスをつかめなければ、その才能を開花させられない現実が日本にはあるのです。

     社会人になってから私費留学する人もいますが、そのハードルも決して低くはありません。雇用流動性が低い日本で、退職してまで留学することは相当なハイリスクです。また、数千万円をかけて私費留学しても、その費用を取り戻すだけの高待遇を得られる企業はごくわずかしかありません。日本で働き続けたいと考える若者にとって、留学にメリットをほとんど感じられないというのが現実でしょう。

     EPIは、こうした現実を打破し、有能な社員には留学する機会を公平に与えようと「希望者全員が行ける社費留学制度」を導入しました。社内で定められた一定の条件を達成し、指定校の大学院に合格さえすれば、誰でも社費留学ができます。もちろん、留学を終えて会社に復帰すれば、留学の成果を発揮して活躍できる場が与えられます。海外の一流大学院に合格できる実力さえあれば、安心してキャリアアップを目指せるのです。

    希望者全員が留学できる公平なシステム

     EPIの留学制度の特徴は社内選考がないことです。社費留学制度を設けている会社は数多くありますが、多くの会社では費用制約から人数が限られています。このため、倍率は非常に高く、能力が高くても選抜されないケースも生じます。時には、留学させた人材が転職しないよう、会社が退職しそうにない社員しか選抜しないといった恣意的な選考も起こりえます。

     これには経営側にも人材流出を防ぎたいという事情があり、合理的な判断でもありますが、社員から見れば情実選考にしか見えず、何をどう努力すれば良いのかわからなくなります。選考基準が不明瞭で合格の予見性を得られないならば、膨大な時間を割いて社費留学選考の準備をするモチベーションは沸かないでしょう。

     こうした矛盾を抱えた社費留学制度の現状を変えるため、EPIは「一定の社内成績のクリア」と「会社指定の大学院への合格」という、2つの客観的な基準さえ達成すれば、全員を社費留学させるという制度を設けました。社員の視点に立てば、極めて予見性が高いシステムで、実力さえあれば、安心して受験勉強に取り組めます。曖昧な社内選考を廃し、社内の教育投資を実力のある社員に公平に分配するのが狙いです。

    海外留学で一流の素養と能力を育んでほしい

     EPIが社費留学制度を設けたのは、社員にグローバルスタンダードの一流のビジネスパーソンとしての素養を身に着けて欲しいからです。

     留学には、日本の教育では得られない学びが数多くあります。入試のエッセーでは、人の心を動かす文章を書く力、クラスメートとのディベートでは、相手を論理的に打ち負かす力を学べるでしょう。一年中同じメンバーとダイニングホールで顔を合わせる中で、会話を途切れさせない引き出しの多さや、会話に上品にジョークを入れて人を惹きつける力も身に着きます。OBには著名企業の経営者も多く、自然と人脈も広がります。

     一方で、日本の教育の良さも改めて感じるはずです。計数能力の高さや、業務処理能力の高さ、粘り強さ、ミスの少なさを伸ばすのは日本の教育の特徴であり、コンサルタントとして必須の能力や素養です。その意味では、日本の受験勉強とコンサルタントの業務は親和性が高いと言えるでしょう。

     実際、東京大学を卒業しながら、家計が苦しく留学できなかったという社員も、EPIの社費留学制度を活用しケンブリッジ大学に留学しました。彼は「大学では社会的に成功したOBが定期的に講演をしていました。成功者の考え方に直接触れる機会は、自分を奮起させてくれましたし、溢れる情報から自分の判断軸をより正しい方向へと軌道修正するのに役立ちました」と振り返っています。

     これまで日本の教育は、政府が国民全員に広く提供する公教育か、家計が全面的に費用負担する塾や私学の二択でした。奨学金のようにその中間を埋める仕組みが手薄で、力量がありながら家計が苦しく、機会を与えられない人を支える仕組みが弱すぎたのです。

     EPIは、会社として社員の生涯教育に責任を持つべきだと考え、こうした日本的な強みを持った社員に海外留学の経験を積んでもらうことが大切だと思っています。力強い文章を書ける力やディベート力を兼ね備えることで、一流のビジネスパーソンに育ってもらいたいというのがEPIの願いです。